DIR EN GREY アルバムの変遷と新作【人間を被る】の感想


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まずはこちらをご覧ください 人間を被る BARKSインタビュー

www.barks.jp


 新作「人間を被る」を製作するに当たって、過去の自分たちを見つめ直す事があったようですね。

 

このシングルCDが作成されるまでの間、彼らはライブにてmode of ○○(○○は過去に作製したアルバム名)というライブツアーを行っており、過去の作品を演奏する事でDIR EN GREYとはどのようなバンドであったのか再定義をおこなっていたようです。

 

そこで今回、改めてDIR EN GREY のバンドとしての経歴を、アルバム毎の特徴から読み解いていきたいと思います。

 

デビューから結成20年目の本作に至るまでのアルバムの特徴

BARKSインタビューでも説明していますが、DIR EN GREYはその時々で常に音楽性を変化させています。まずは簡単なおさらいですが、簡単に各年代ごとのアルバムを紹介させていただきます。

 

1stアルバム GAUZE

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DIR EN GREYはデビューにあたってX JAPANYOSHIKIをプロデューサーに迎え入れており、本作品でもシングル曲を中心にアレンジ等がなされています。ゆらめき、予感、アクロの丘などのメロディアスで間口の広い曲もあれば、残のような残酷な歌詩、アグレッシブな曲も入っており、90年代のV系のメロディアスな部分と、極端に過激な部分がミックスされたアルバムという印象です。 

 

この頃はメジャーデビューと同時にのYOSHIKIプロデュース、LAレコーディングと右も左も分からない中での活動であったと本人たちも言っていました。それ故にメンバーの意志とは違った形の作品になった可能性もありますが、TOUR14 PSYCHONNECT -mode of “GAUZE”?-を見た感じだと、やはりDIRの曲だなぁという感じがしました。

、 京さんはGAUZEが今の自分のモードに合わないとも言っており、このツアーに関しては、お祭りのようなものとも発言していたようです。

 

ちなみ、この頃のDIR EN GREYに強く影響を受けているV系バンドはたくさんいる模様。

 

2ndアルバム MACABRE

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前作では、前述のように、プロデュースやメジャーな舞台での環境の変化などから、理想とした音楽が作れなかったとメンバーは言っており、今作でようやくメンバー自身の思い描いていた作品ができたということになりました。

 

本作作成時は民俗音楽やプログレをメンバーが聞いており、その影響が反映されています。また、アルバム全体像を見据えた段階で、一つの物語を描くという思いに駆られていたようです。

 

民俗音楽、宗教音楽の要素や金属的なエフェクト、京さんのシャウトを中心としたアプローチ、Shinyaの手数の多いドラムプレイなど、前作よりもよりDIR EN GREYが本来持つオリジナリティがはっきりと形になったアルバムとなっています。

 

V系に限らず多くのアーティストが、一般受けを意識しながら自分の音楽と向き合っていく中で、DIRは自分たちの音楽が例え大衆受けをせずとも、欲求に素直に音楽そのものを深く進化させて行く道を選ぶ事となります。

 

 

3rdアルバム 鬼葬

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MACABREでは構築性のある曲が多くライブ中では冷静さが求められたことから、本作ではライブ感を重視した、荒々しく熱のある楽曲が多くなっています。

 

このアルバムからダウンチューニングや7弦ギターの使用が行われ始め、京さんは自分にしかできないヴォーカルスタイルを確立すべく、多彩な音質を使い分けるようになってきたようです。

 

歌詩の内容としては少し生々しく、かつ変態チックなものが多くなった気がします。2000年初頭、DIR EN GREYが日本の音楽シーンで突き抜けて目立ち続けていたのは、過激な歌詩(それでも人の心に何かを語りかける力のある詩)、圧倒的なパフォーマンス、幅広い楽曲性があったからなのかもしれません。

 

ただ、個人的には、この時のDIR EN GREYは、ライブや作曲のなかで実験的な取り組みを多く行っており、非常に不安定でもあり、方向性が定まっていなかったような印象がありました。

 

4thアルバム VULGAR

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「痛み」をテーマにしたアルバム。本作ではメンバーがよりヘヴィでコアなモノを求め完成されています。ギターはドロップDやドロップC♯を、ベースは一音下げとドロップC♯となり、京さんはデスヴォイス、ラップスタイルのフェイクなどさらにアプローチを広げています。

 

ヘヴィロックといっても曲調は様々であり、収録曲のDRAIN AWAYではラウドなサウンドと和の融合、R TO THE COREではメロディックコアの質感たっぷりの疾走、CHILD PREY ではパンク調が炸裂するなど、他のバンドでは作れない世界観が確立されています。

 

鬼葬の頃の実験的な活動の果てに行き着いたアルバムであり、現在のDIR EN GREYがライブを行ってもしっくりきます。このアルバムではDIR EN GREY の根幹にあるものが表現されたとともに、次なるステップへと突き進む可能性を大きく感じる事ができます。

 

5thアルバム Withering to death

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前作がラウドでヘヴィな作品だとすると、今作はその対極にある綺麗で聞きやすいなメロディが多いように感じます。聞きやすい中にも、前作で培われたヘヴィさは生きており、メロディアスとヘヴィなバランスで成り立っています。

 

本作からはギターソロが消え、その代わり曲の場面ごとに変化するフレーズが多くなっています。

 

ちなみに日本版『ローリング・ストーン』誌が2007年に選定した「日本のロック名盤100」では34位にランクインしており、これは、2000年代に発売されたアルバムの中では最高位となっています。このアルバムは海外でも発売されており、DIRが海外進出を果たす第一歩となったようです。

6thアルバム THE MARROW OF A BON

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この時期からバンドは本格的に海外進出をしています。海外のアーティストや熱狂的なオーディエンスに刺激され作られたのがこのアルバムと言われており、メタルコアの要素が強く反映されています。国内外でのライブを重ね、DIR EN GREYの実力が徐々に海外にも伝わり始めたのが丁度この頃ではないでしょうか。

 

この6thアルバムまでをおさらいすると

GAUZE

 本人達の意向が上手く反映されなかったアルバム。

 90年代のV系のメロディアスさとDIRの過激さが滲み出始めている。

■MACABRE

 本人達の意向を反映させた初めての作品。

 宗教などの様々な音楽要素を取り入れ始めた。

■鬼葬

 ライブを意識したアルバム。

 重低音を取り入れ、ヴォーカルも多彩な音を使い分け始めた。

■VULGAR

 ヘヴィロック志向のアルバム。

 ヘヴィな中にも様々な曲調を融合。

■Withering to deth

 メロディアスとヘヴィなバランスで成り立っている。

 曲の場面ごとに変化するフレーズが増えた。

 

THE MARROW OF A BONE

 海外進出による影響が反映されたアルバム。

 メタルコア要素が強い。

 

簡単にこんな感じになります。あくまで主観ですが・・・

 

そしていよいよあのアルバムが出ます

 

そう

7thアルバム UROBOROS

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世界17カ国で同時発売。名実ともにそれまでの集大成と言える作品となり、米ビルボード誌のThe Billboard 200(アルバム総合チャート)で114位、トップ・ヒートシーカーズチャートで1位を記録しています。

 

このアルバムはメタルなんですが、中東のメロディを取り入れたフォークメタル色が強いと言われています。

こちらの方が上手くまとめてくれているのでご参考ください!

bakuon-nari.blog.jp

 

8th アルバム DUM SPIRO SPERO

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本作より7弦ギター、5弦ベースに完全に切り替えています。しかもダウンチューニングです。Toshiyaさんはスラップを多用するようになっています。

 

今作品は非常に作り込まれており、京都の小路地のような作品と京さんがいっていました。確かにUROBOROSUよりもマニアックな印象の楽曲が多い気がします。

 

下記のリンクで別の方がレビューしてくれていますが、確かにそうだなと思う意見が別れるアルバムとなっています。

DIR EN GREY 『Dum Spiro Spero』 レビュー : Welcome To My ”俺の感性”

 

9thアルバム ARCHE

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曲の音源データをやり取りしながらそれぞれがやりたい事を煮詰めていくことが多く、それが顕著に現れたのが過去二作。本作では変に凝るような事はせずにシンプルであるように意識して作ったと言われています。過去二作が音を注ぎ足しなが作るのに対し、本作は音を引き離しながら曲の造形を作るという新しい試みがされたようです。

 

前作に引き続き7弦ギター、5弦ベースをのローチューニングを採用しており、メロディアスでキャッチーな曲が多くなっています。メロディとアンサブルの美しさが際立ったアルバムとなっています。

 

DIRを聞いて見たいという友達には、このアルバムとUROBOROSを紹介しております。

 

これまでの経緯を振り返っての新作 人間を被るの感想

 これまでのアルバムを振り返って今作人間を被るの感想です。

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9thアルバム『ARCHE』からの流れを汲み、以前のようにどんどん付け足して長尺にはせず、無駄を間引いて、如何にコンパクトに凝縮させて聞かせるかという方向性を意識している曲のため、確かに聞きやすいものとなっています。また、全曲のマスタリングをマイケル・ジャクソンマドンナなどを手掛けたブライアン・ガードナーが担当しており、世界に向けた意欲作となっています。

 

歌詞はこちら

rocklyric.jp

京さんは基本的に歌詞の意味は受け手が感じたまま解釈してほしいとのことです。

なんとなくですが、生きる意味を問いかけているのかなという印象です。これまでの歌詩は読解が複雑なものが多かったのですが今回はすんなりと歌詩が耳に入ってきました。ここ最近のシングルはいずれも聞きやすいメロディでありながら、DIRの幅広い楽曲性が盛り込まれているという印象です。

 

これまでの6thまでのアルバム作成の中で、楽曲の幅が広がり、楽器隊の演奏方法も進化をしていきました。ヴォーカルの京さんは今では国内屈指の表現力と、様々な歌い方ができる表現者となり、その結果として一つUROBOROSが生まれ全世界で評価される作品が誕生しました。その後、さらなる深化をした作品がDUM SPIRO SPEROであり、よりDIR EN GREYとしての密度を高め、密度はそのままによりシンプルに聞きやすい楽曲としてアルバムARCHEが誕生しました。

 

そしてその流れを引き継ぎ生まれたのが今作であると私は思います。よりシンプルに、伝わりやすい歌詩とメロディを今後も続けていくのか、彼らの動向に目が離せませんね!

 

それではおやすみなさい!

 

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