【レビュー 感想 】lynch. ⅩⅢを聞いて〜lynchはもっと評価されるべきバンド〜


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僕は正直 lynch. というバンドについては詳しくないです。

1年ほど前まで彼らの楽曲すら聞いたことがなかったのですが、

 

LUNASEAのJさんや、黒夢の人時さん、その他の実力あるベーシスト達が集って創り上げたアルバムSINNERS-EPを聞いて 何だこのバンドは!?と衝撃を受けてしまったのです。

 

2000年初頭位から、NEO ヴィジュアル系として、the GazettEやシド、ナイトメア辺りが代表格として台頭し始めた記憶があるのですが、lynch.に関しては、その存在すら気付きませんでした。

 

2005年以降は煌びやかなビジュアル系(若しくはDIRに二番煎じのようなバンド)が非常に多く、雑誌なんかでも良く目に付いたのですが、今となっては多くのバンドが解散しています。

 

そんな、多くのヴィジュアル系が解散していく中で、lynch.は、徹底的したライブ主義の下確実に実力と固定したファンを増やし続けてきたバンドだと僕は思います。

 

煌びやかなヴィジュアル系が割拠していた時代において、黒を基調としたシルエットと、ビジュアル系には珍しい男臭さを感じさせるメンバーの熱量、そして確実に黒夢やLUNASEAのDNA(楽曲というよりは音楽への姿勢なんか)を感じさせるその存在は、聞いたこともないがミリオンを出し続ける集団なんかよりも僕にとってははるかに価値のあるバンドです。

 

そんな彼らのNEWアルバム【ⅩⅢ】

にわかファンではございますが、一著前に感想を述べさせていただきたいと思います。

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Ⅰ. INTRODUCTION

まず各楽曲ごとに葉月さんからの楽曲説明を紹介します。

 

ここ最近恒例になってきたオープニングインスト。 ピアノのアルペジオと、ヘヴィなビートというシンプルな構成の中で、13年という時間の重さ、深さ、尊さみたいなものを表現できたんじゃないかなと思います。 だけど過去を振り返るだけではない、これは次の世界へと向かう新しい扉。

https://twitter.com/i/moments/1012500257165283328より引用

 

次の世界へと向かう扉と説明されています。

 

僕のイメージですが、INTRODUCTION全体としては不穏な世界観を表したように聞こえます。

豪雨の中、薄暗い森に迷い込み、彷徨っているうちに人知れぬ洋館にたどり着いた。

そしてその洋館に入り、かつて経験したことのない世界を知ることになっていく。

そんなイメージです。

 

Ⅱ. THIRTEEN

曲作り期間の最後の最後に「1曲目を作る」という意識のもと作った曲。 この曲を1曲目に持ってくる事が出来る今のlynch.が、我ながらとても逞しく見えたし、とても誇らしいです。 ここまで、どれだけの愛に支えられてきたのだろう。 どれだけの死が、時間の尊さを教えてくれたのだろう。

https://twitter.com/i/moments/1012500257165283328より引用

 

雑誌で葉月さんは、この曲のことを爆発的な暴力性や殺傷力に頼らずに今のlynch.の立ち位置を表現している、というニュアンスの発言をしています。

歌詞の内容も、傷つきながらも約束の地へ向かうという前向きな内容となっているように感じます。

 

メロディーがしっかりしており、楽曲としても非常に聴きやすく、これからのlynch.がメジャーの舞台で戦っていく上で非常に重要な一曲になっているように感じられます。

 

Ⅲ. GROTESQUE

ただヘヴィでブラストなだけじゃない、聴く者を心から興奮させるイントロ。 不穏なアルペジオ、邪悪でヒステリックなリードギター。懐かしさではなく新鮮なエレメントとして奏でることが出来たんじゃないかなと思います。 歌詞は…もう普通のセックスソングじゃ興奮できない人向け…

https://twitter.com/i/moments/1012500257165283328より引用

 

要するに変態曲です笑 葉月さんはこの曲をライヴで流した際に、ファンがどんな表情をするのかが楽しみなんだとか。

 

この曲は、90年代のV系バンドのテイストを取り入れて作成されているようです。当時のV系といえば、いかに他所のバンドがしてないことを表現するのかを強く意識していたようなので、この曲が変態の曲みたいになってしまったのも、ある意味では誰とも被らない楽曲という考えを組んでのことなのかもしれませんね。

 

変態の曲とばかり行っていますが、こちらもメロディーがしっかりしており、妖艶な世界観が感じられる、変態なのにやはりかっこいいという一曲になっています。

 


Ⅳ. EXIST

僕らのサウンドメイクの基盤である00年代ヘヴィロック、スクリーモ等の洋楽的要素が最も出てる曲。 ヘヴィな単音リフに鬼の4ビート。中盤の転調では芸術点高めのアレンジに成功しました。 EXIST=存在。僕らは架空の存在ではなく現実に生きる人間、だからこそ夢のような現実を作り出せる。

https://twitter.com/i/moments/1012500257165283328より引用

 

楽曲全体として、心地よい疾走感のある楽曲となっています。

 

lynch然り他のバンドもそうですが、彼らはユーチューブのような映像の中だけの存在では無く、同じ時間を共に生きている、存在しているものなのです。そういった存在の大切さをバンドとして強く表現している一曲となっています。

 

Ⅴ. JOKER

サーカスをモチーフにしたMVを作りたいというアイデアから生まれた曲。 ヘヴィかつファストなシャッフルビートで、ギターはハイゲインながらハーフトーンでギャリンと鳴らすのが拘り。 中盤で急に登場するMARILYN MANSONは、思いついた時カミナリに打たれたような気持ちになりました

https://twitter.com/i/moments/1012500257165283328より引用

 

マリリンマンソンのbeautiful peopleの一部をオマージュしているということなのかな?なんとなく似ている気がする。

PVになっているだけあって世界観に入りやすいですが、歌詞だけ見たらGROTESQUEに通ずるものがある気がして、流石lynch.さんブレないや!って感じになります。


Ⅵ RENATUS オススメ度 ★★★

アップテンポめのY介産。本人的にはバンドの再生をイメージした前向きな楽曲だったみたいだけど、僕は最初に聴いた時から幻想的なイメージを抱いたので、珍しく完全なる空想の世界を描きました。 不死の存在が、そうでない者に抱く恋心。君は今どこにいるのか?重ねた時が描く 喪失の詞。

https://twitter.com/i/moments/1012500257165283328より引用

 

間違いなく良い曲!真冬の夜の都市高とかこの曲を聞きながら走ってみたい!

メロディアスなギターが本アルバム中最も光っています。また、本アルバム中もっとも切なさとその情景を鮮明に感じられる曲となっています

 

本アルバムではまずこの曲を聞いてほしい!


Ⅶ. AMBLE

僕が数年振りに書いたバラード。 バンド史上最もシンプルなデモから生まれた、各パートのフレーズを各メンバーがゼロから生み出した曲。 歌っているのは、ただ過ぎ去る時が愛おしくて、名残惜しくて書いた僕の願い。 例えば、一度だけ時を止められたら。 奇跡が瞬間が、永遠になるのなら。

https://twitter.com/i/moments/1012500257165283328より引用

 

LUNASEAのグラビティと近い空気感の作品となっていると葉月さんは言っています。

タイトルは和訳するとフラフラ歩く。歌詞は切ない愛の歌でしょうが、その本質は、時には過去を振り返りながら、回り道しながらも、人は歩いて前に進んでいるというものではないでしょうか。

 

本アルバム中最もバラード色が強い一曲となっています。

 


Ⅷ. SENSE OF EMPTINESS オススメ度 ★★★

THE Y介産。実はSINNERSの頃から存在していたのだけれど、満を持しての登場。 歌詞は、ここまでストレートに失恋を描いた事があったかな?という感じ。 雨上がりの午後、また夜がやってくる。夕景と呼ぶには暗く蒼い空と、君のいなくなった部屋、慣れた匂いと柔らかな記憶https://twitter.com/i/moments/1012500257165283328より引用

 

元々はAKさんがいなくなった時の心情を曲にされたそうです。それを葉月さんが自身の数少ない恋愛経験から空虚な感覚を歌詞として表現されたとのこと。

 

こちらもバラードよりの曲ですが、AMBLEよりも力強い楽曲となっており、この曲のPVとかあったら最高だったな〜と思わせてくれた一曲です!

 

Ⅸ. FIVE

AVANTGARDEをリリースした直後に作った、当時「バンドらしい」と言っていた曲。 各パートをフィーチャーした構成で、lynch.が5人である事を強調するようなアレンジ。 AKの脱退を受けてお蔵入りしたのだけど、ここで晴れて復活。 歌詞はシンプル。 夢に見ていた景色を、あなたにも見せたい。

https://twitter.com/i/moments/1012500257165283328より引用

 

ドラム→ベース→ヴォーカル→ギターというように始まり、各パートが耳に入ってきやすい曲となっています。

EXIST同様、疾走感のある楽曲でありながらもどこか寂しそうにも感じる不思議な楽曲となっています。

 

例の事件でメンバーを見る目が変わったファンも多いと思いますが、そういう状況も踏まえて5人でlynchを掲げてやっていくという意思の表明となった一曲です。

 

 

 

Ⅹ. INTERLUDE

インストゥルメンタル。 時を刻む秒針が、13秒を指すと同時に美しく響くアルペジオ。 その直後に襲いかかるダーティーに歪んだピアノとループ。 FIVEからFAITHに繋げる為にはどうしてもこの曲が必要でした。 曲のラスト、叫び狂う男(私)のフェードインはЯyoくんの力作。https://twitter.com/i/moments/1012500257165283328より引用

 

次曲の前に空気感を変えたかったため生まれたとのことですね。 

歌詞名も要約すると間奏曲。このアルバムを構成する上で必要不可欠な曲となっています。

 

また勝手なイメージですが、森の洋館に入り様々な経験を終了した迷い人が、冷静な瞳のまま館を出ていくような感じです。

そして曲の最後に聞こえてくる叫び声が、迷い人を狂気に変えてしまったような印象を受けます。

その狂気のまま次曲以降へと続きます。


Ⅺ. FAITH

今の僕にとって、激しい曲とはこういうこと。昔を知る人は、きっと笑っちゃうと思います。 イントロが始まった瞬間、心拍数が上がるような高揚感。 今の時代、ヘヴィでラウドな曲はたくさんあるけれど、そういうのって実は難しい。 そして今作最大のリスペクトを込めたオマージュがここに。

https://twitter.com/i/moments/1012500257165283328より引用

 

葉月さん曰く、この曲に関しては説明不要とのこと。

ここまでが歌物中心になっていたアルバムですが、ここからlynchの持つ暴力性が徐々に発揮されるようになります。

ただし、シャウトの連発をしているわけではなく、メロディーもしっかりしているというすごい一曲。

 

 

Ⅻ. OBVIOUS

インダストリアル+ヘヴィネス+メロディアス 過去の曲で例えるならSTARZやa grateful shitのような。 僕がlynch.の大ファンだったなら、大サビで泣きながら拳振り上げて叫んでると思います。 LIVEは現実、アーティストとファンが狂い合えている事実。 もっと壊れりゃいい、輝けばいい。https://twitter.com/i/moments/1012500257165283328より引用

これは完璧にライブで暴れるための曲となっています!ヘドバンしやすそうです!

 けどサビはメロディアス!

ⅩⅢ. A FOOL

初の作詞作曲Y介産。 歌詞から先に思いついたらしく、デモの段階から仮歌まで入っていたので、出来るだけニュアンス等再現するよう努めました。 本人はこの曲がlynch.に合うかどうか分からなかったみたいだけど、僕は一発で気に入ってアルバムのラストを飾って貰うことに。 素敵な曲です。

https://twitter.com/i/moments/1012500257165283328より引用

 

自身の不甲斐なさで失ったものに対し、苦しんでいる人を想って作った曲だそうです。歌詞も非常にシンプルなものとなっており、これは歌も楽器を聞くような感覚で聞いたほうが良いのか?と思います。

最後の40秒ほどで本アルバムの終焉を奏でるようなピアノのアルペジオが印象的に残っています。

 

最後に

 

結成13年目にしてますます勢いが出てきているlynchですが、個人的にはthe GazettEクラスの実力を兼ね備えており、もっと日の目を浴びるべきバンドなのではないかと思います。

 

激しい曲調の中にもしっかりとしたメロディーと切なさを含ませることができるバンドであり、これはこのバンドの絶対的な強みなのではないかなとも思います。

 

葉月さんなんかはツイッターなどで集客や告知を一生懸命やられており、少しづつでもいい成果を上げられるように頑張っており、この人たちはまだまだ上に上がる事を諦めていないという意思が強く感じられ非常に好感が持てます。

 

lynchさんはV系としても、日本のミュージシャンとしてもレベルの高いバンダだと思いますので、皆さんも一緒に応援していきましょう!

 

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